ホンビノスガイの観察 [ホンビノス貝]
東京湾のホンビノスガイです
砂からあがったばかりの状態で撮影しました
ホンビノスガイの貝殻の色が青黒色に見えます
海の砂の色が貝殻についているからでしょう
ホンビノスガイを水槽にいれると、だいたい一日で青黒色の汚れが落ちます
写真のホンビノスガイは水槽にいれたものではなく
ただのバケツの中に入れた状態で飼育したものです
貝殻の汚れを調べようと思ったのです
水槽のエアーや水流をつかって、貝殻の汚れを落としたものは
奇麗に貝殻が白くなりますが、バケツに中に入れたままの状態だと
貝殻の汚れが落ちないので時間がかかります
写真を見てもらうとわかるのですが、黒と黒の間の茶色の部分が青黒かったのですが
時間が経って茶色になったものです
ホンビノスガイの殻の汚れですが、貧酸素環境での硫黄化合物によるものです。
ヘドロのような汚れている場所は、その汚れを分解するバクテリアが大量に酸素を消費する為、貧酸素環境になり易いです。酸素が少ないと一部のバクテリアが硫酸還元という反応を起こし、硫化水素を発生させ、硫黄化合物が出来ます。
それゆえ、エアレーションや水流で酸素を送ってやればバクテリアが本来の酸素を消費する働きを取り戻し、硫黄化合物を分解するので汚れが落ちます。
バケツの中では海水が止まっている為、時間が経つほど酸素が減ってしまうので汚れの落ちが悪いです。
それにしても驚くのはホンビノスガイの生命力です。そんな汚れて酸素の少ない場所でも暮らしていけるのですから。
私の水槽にも半年以上(九ヶ月くらい)生きているホンビノスガイがいます。もちろん今も生きています。
ちなみにアサリは三ヶ月か四ヶ月くらいで死んでしまいました。
by 川畑 (2007-06-16 21:37)
いつも貴重な情報をありがとうございます。バクテリアが関係しているのですか。知りませんでした。エアーとバケツの違いもよく分かりました
ありがとうございます。
by y.m (2007-06-17 06:49)